かながわの未来に、いまできること
神奈川の自然は、急速な都市化の進行によって、およそ40年間で県土面積の5分の1以上のみどりが失われました。
神奈川県には、丹沢から箱根を中心とした “やまのみどり”、相模原台地、多摩丘陵から三浦半島に続く里山・樹林地などの“まちのみどり”があります。
これらのみどりは、木材資源や水源を育み、レクレーションの場を提供し、また多様な生き物の生息場所となるなど、私たちの生活に欠くことができないものです。
かながわトラストみどり財団はかながわのナショナル・トラスト運動を推進し、私達に残された、
身近な自然環境及び歴史的遺産を将来に渡り保全していくため、
「かながわのナショナル・トラスト」を推進し、緑地の保全活動に取り組んでいます。
かながわのナショナル・トラスト運動
かながわのナショナル・トラスト運動は、イギリスで発展した運動をモデルにして、神奈川県が設置する基金と運動体となる財団が連携して、都市化の著しい県内の身近なみどりを守り、育てる運動として昭和61年にスタートしました。今日までに、保全しているトラスト緑地は計93haを超えております。
トラスト緑地は、ボランティアの市民団体の協力により自然再生や維持管理活動が行われ、良好な自然環境が保全されています。
トラスト緑地の保全手法と条件
身近な緑地の保全活動
かながわのナショナル・トラスト運動では、緑地の保全に向けて選定委員会を設置し、県の基金による買入や寄贈、財団と地権者の保存契約等による保全を行っています。法制度で守られない市街地近郊の緑地を、地元市町村及び県民の皆様の協力を得てトラスト緑地として持続的に保全しています。
3つの手法
①神奈川県「かながわトラストみどり基金」による買い入れ
②かながわトラストみどり財団の緑地保存契約
③神奈川県による寄贈等の受入れ
神奈川県内のトラスト緑地活動
かながわのナショナル・トラスト運動によって保全される緑地をトラスト緑地と呼びます。県内各地にあるトラスト緑地を紹介します。
トピックス
令和6年5月8日 竹材の利用について~竹工芸から学ぶ
令和5年9月28日 処分される未利用木材の資源活用について
令和4年1月7日 ナラ枯れ処理薪の有効活用について
県西地域
①箱根町仙石原緑地(箱根町)買入6.83ha、寄贈2.33ha
②箱根小塚山緑地(箱根町)寄贈12.69ha
③塔之沢緑地(箱根町)寄贈0.88ha
④大井吾妻山緑地(大井町)寄贈1.24ha
湘南地域
⑤葛葉緑地(秦野市)買入0.56ha、保存契約5.64ha
⑥大磯こゆるぎ緑地(大磯町)買入0.17ha
⑦川名緑地(藤沢市)買入2.64ha
県央地域
⑧厚木上依知鬼ヶ谷緑地(厚木市)寄贈1.95ha
⑨下溝緑地(相模原市)寄贈等0.1ha
⑩東林ふれあいの森緑地(相模原市)買入0.58ha
⑪泉の森緑地(大和市)買入0.21ha、保存契約2.67ha
⑫久田緑地(大和市)保存契約7.52ha、寄贈0.74ha
⑬谷戸頭・谷戸緑地(大和市)買入0.14ha
川崎・横浜地域
⑭桜ヶ丘緑地(横浜市)寄贈1.2ha
⑮日吉本町緑地(横浜市)寄贈0.03ha
三浦半島地域
⑯鎌倉広町緑地(鎌倉市)買入15.96ha
⑰鎌倉坂ノ下緑地(鎌倉市)寄贈2.35ha
⑱鎌倉今泉緑地(鎌倉市)寄贈0.31ha
⑲台峯緑地(鎌倉市)買入0.52ha
⑳大崎緑地(逗子市)保存契約1.75ha
㉑長柄緑地(葉山町)寄贈1.62ha
㉒葉山堀内緑地(葉山町)寄贈0.39ha
㉓葉山町一色緑地(葉山町)寄贈1.06ha
㉔葉山滝の坂緑地(葉山町)寄贈5.13ha
㉕一色台緑地(葉山町)寄贈0.45ha
㉖長者ヶ崎緑地(横須賀市・葉山町)寄贈1.07ha
㉗秋谷緑地(横須賀市)寄贈0.57ha
㉘小網代の森緑地(三浦市)買入3.91ha、保存契約10.4ha
神奈川県/小網代の森について(外部リンク)
㉙三浦金田緑地(三浦市)寄贈0.25ha
(2021年(令和3年)3月31日現在)
かながわトラスト緑地マップ
トラスト緑地保全支援事業
トラスト緑地の保全活動を行う「トラスト緑地保全支援事業」を平成20年より開始しました。トラスト会員からの支援会費や寄附金によって、ボランティアの自然再生活動や維持管理活動を行っています。現在、小網代の森緑地(三浦市)、久田緑地(大和市)、桜ケ丘緑地(横浜市)、葛葉緑地(秦野市)への支援しています。
かながわのナショナル・トラスト運動について
かながわのナショナル・トラスト運動を広報するため、記念シンポジウムを開催しています。平成23年12月「かながわのナショナル・トラスト25周年シンポジウム」では、養老孟司氏を囲んだトークセッションなどを行いました。