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連載 虫とりの日常②「起きたら春がいい」 

連載 虫とりの日常②「起きたら春がいい」 

 

(機関誌ミドリ129号2023)

虫とりの日常「起きたら春がいい」

 虫が好きだと言うと「1番好きな虫はなんですか」と聞かれることが多い。
だいたい「ハナムグリです」とこたえる。

 とはいえ、虫の面白さはバリエーションの豊富さだから、そういう時はアイドルグループの「箱推し」のように「硬い虫です」とこたえることもある。

 小学生の時に図鑑を読んだ時からハナムグリには憧れている。図鑑には冬眠するハナムグリの絵が載っていた。土の中の暖かそうな小さな穴の中で春を寝て待つハナムグリの絵になぜだかとても惹かれた。

 春になるまで寝て、起きたら好きな花に頭からうもれて過ごす。こんな正直で素晴らしい生き方があるだろうか。
 自分をふりかえると、わりと、まぁまぁ、そんな生活をしているので、子どもの頃の憧れは大事なんだなぁ、とつくづく思う。

 

プロフィール

横山 寛多
絵本作家、イラストレーター

 

連載(2023)

虫とりの日常①「春だ」

虫とりの日常②「起きたら春がいい」

虫とりの日常③「夏といえば虫とりですね」

虫とりの日常④「セセリチョウがとびはじめて秋がはじまります」

虫とりの日常⑤「冬来たりなば春とおからじ、ですね!」

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