
(機関誌ミドリ137号2025)
桃山のイモ山ばなし「ジャコウアゲハとウマノスズクサの巻」
私の好きなジャコウアゲハの幼虫は、ウマノスズクサを食べて育つ。ウマノスズクサはどこにでも生えているわけではない。今住んでいる町では農協の裏の土手以外見かけたことがない。土手は秋まで定期的に草刈りされ、その度にウマノスズクサと共に卵や幼虫は姿を消してしまう。最初は丸坊主になった土手を見て、悲しい気持ちだったが、しばらくするとウマノスズクサはつるを伸ばし、ジャコウアゲハが産卵に来て、また幼虫たちで賑やかになった。たぶん草刈りがなかったらススキなどに覆われ、ウマノスズクサは枯れてしまったことだろう。定期的な草刈りというヒトの介入によってウマノスズクサもジャコウアゲハも命を繋いでいるのだった。
〈後日談〉先日、草刈りの人がいたので、卵付きのウマノスズクサを一株持ち帰ったが枯れてしまった。卵もあきらめていたところ、執筆中の今朝、隣にあった別のウマノスズクサの鉢植えに大きな終齢幼虫をみつけた!よかった!!
プロフィール
桃山 鈴子
連載
桃山のイモ山ばなし「ジャコウアゲハとウマノスズクサの巻」
桃山のイモ山ばなし「冬アサギマダラとキジョランの巻」
桃山のイモ山ばなし「スイカズラとなぞのイモムシ」