公益財団法人かながわトラストみどり財団事業報告(主な取り組み概要版)
令和元年度(2019/4/1~2020/3/31)
1985年から運動を開始して35年目を迎えました。新たな年号のもと、かながわのナショナル・トラスト運動や県土緑化運動を一層推進するため、大きく5つの事業において様々な課題に取り組みました。
1 普及啓発事業
みどりを守り育てる運動を県民や企業に周知し、みどりのトラスト会員への登録やかながわトラストみどり基金への募金、かながわのナショナル・トラスト運動への参加促進を図りました。
インフォメーションスペースの出展
小網代の森の玄関口にあたる引橋に三浦市による「三浦市民交流センター」内にビジター施設を設置しました。季節ごとのパネル展示や学習図書の提供などを行っています。2019年10月26日(土)には、気仙沼のNPO法人森は海の恋人代表の畠山重篤氏を招き「小網代の森と海の教室」を開催しました。
2 地域緑化活動事業
それぞれの地域の緑化やみどりの魅力を創出するため、活動団体への助成や研修会を行いました。また、かながわのみどりや森林におけるパワースポット、癒しスポットを新たに選定し、フォトラリーを開始しました。
かながわのみどりや森林におけるパワースポットや癒やしスポット
神奈川県内のまだ知られていない魅力あるみどりのパワースポット10ヶ所、癒しスポット26ヶ所を新たに選定しフォトラリーを開催しました。応募は2021年4月末までに延長されています。
かながわのみどりや森林におけるパワースポット
① 本牧山頂公園のスダジイ(横浜市)② 陣ヶ下渓谷公園(横浜市)③ 六国見山(鎌倉市)④ 霧降りの滝『ゆるぎの里きさわ』(平塚市)※⑤東丹沢県民の森 札掛モミ原生林(清川村)⑥ 神奈川県立真鶴半島自然公園(真鶴町)⑦ 矢倉岳山頂(南足柄市)※⑧ 丹沢・雨山稜線のブナ林(松田町)⑨ シダンゴ山頂(松田町)⑩ 中川の箒杉(山北町)※⑤ ⑧は台風被害により、現在案内コースに立ち入ることができません。ご注意ください。(2020.01.30)
かながわのみどりや森林における癒やしスポット
⑪舞岡公園(横浜市)⑫新治市民の森(横浜市)⑬みさきの土塁と屋敷林(川崎市)⑭前田川遊歩道(横須賀市)⑮鎌倉広町緑地(鎌倉市)⑯小網代の森(三浦市)⑰厚木巡礼峠(厚木市)⑱泉の森(大和市)⑲相模三川公園(海老名市)⑳塩川滝と南沢(愛川町)㉑山の神様『ゆるぎの里きさわ』(平塚市)㉒ふるさとの森(藤沢市)㉓葛葉緑地(秦野市)㉔県立大磯城山公園(大磯町)㉕白浜口芦ノ湖西岸歩道(箱根町)㉖金次郎さん芝刈りの終着点矢佐芝(南足柄市)㉗夕日の滝(南足柄市)㉘寄ロウバイ園(松田町)㉙最明寺史跡公園(松田町)㉚西平畑公園(松田町)㉛寄大畑茶園(松田町)㉜やどりき水源林森林癒やしの森(松田町)㉝洒水の滝・河村城跡コース(山北町)㉞西丹沢西沢森林セラピーコース(山北町)㉟大滝沢・大滝森林セラピーコース(山北町)㊱山北つぶらの公園(山北町)
みどりの実践団体
地域のみどりや身近な自然を守るために活動している自治会や市民団体を「みどりの実践団体」として登録し、交流会や研修、助成金等による支援を行っています。地域緑化活動事業助成金を交付した団体は50団体でした。
3 緑地保全事業
かながわのナショナル・トラスト運動は英国で発展した運動をモデルとして、県が設置する基金と運動体となる財団が連携して、都市近郊で開発されやすい緑地を守り育てる運動です。基金による買い入れや寄贈は神奈川県が行い、土地所有者との保存契約による保全は財団が担う、県と財団が両輪の役割を果たす神奈川方式ともいえるナショナル・トラスト運動です。
保存契約緑地等の維持管理
葛葉緑地(秦野市)、久田緑地(大和市)、及び小網代の森緑地(三浦市)の自然環境の保全のため、樹木の管理、土留柵の設置及び看板整備等の適正な管理に努めました。
小網代の森保全利活用対策協議会
令和元年7月に地元小網代区、県市、有識者、活動団体、財団等で構成する協議会で小網代の森の保全対策、利活用の検討及び管理活動について協議しました。
保全緑地等選定委員会
昨年度より引き続き、保全すべき緑地や歴史的遺産等の選定基準の見直しを行い、令和元年9月に今後の緑地の保全に関する事項等を審議しました。
トラスト緑地の保全支援
自主的に保全活動にあたる小網代の森、久田、桜ヶ丘緑地3団体に対して、トラスト緑地保全支援事業として会費や寄付金を財源に活動費を助成しました。また、緑地のヤマユリ自生地再生を目的とした「かなユリ・チャレンジ」を推進しました。
その他の取り組み
緑地保全契約(新たに816㎡を締結)、市町村の緑地等指定事業への助成、蟹田沢の保全
4 県民参加の森林づくり事業
森林とのふれあいを通じて森林の公益的機能や水源林としての大切さを実感できる機会を提供するため、森林づくりボランティア活動や森林インストラクターの養成などを行いました。
ボランティア活動の推進
財団主催の森林ボランティア活動を企画運営するほか、各地域で活躍する団体の活動発表会や小中高校生及び企業団体の森林体験活動への指導者派遣や用具の貸し出しを行いました。ボランティア参加者数は9,171人でした。
森林インストラクター活動
ボランティア活動の指導者的役割を担う神奈川県森林インストラクターの養成及び活動への講師派遣、ブラッシュアップ研修を行いました。
その他の取り組み
森林づくり普及啓発、成長の森の造成、街頭キャンペーン活動、水源林のつどいの開催等
5 緑の募金事業
緑の羽根募金として知られる、森林整備や緑化の推進のための募金活動です。街頭募金や各公共施設への募金箱設置、企業団体などの協力をお願いしました。
地域緑化の推進
学校緑化の支援や地域住民が自主的に行う植樹活動への助成、丹沢大山地域の保全支援等を行いました。
緑の少年団の活動支援
森林での体験学習活動、地域での社会奉仕活動、レクレーション活動等を行う「緑の少年団」の育成強化と活動支援を実施しました。
その他の取り組み
緑化運動・育樹運動コンクールの開催、ちくりん号の竹林整備等支援、(公社)国土緑化推進機構等との協力事業等