公益財団法人かながわトラストみどり財団事業報告(主な取り組み概要版)
令和2年度(2020/4/1~2021/3/31)
1985年から運動を開始して36年目を迎えました。かながわのナショナル・トラスト運動や県土緑化運動を一層推進するため、大きく5つの事業において様々な課題に取り組みました。
1 普及啓発事業
みどりを守り育てる運動を県民や企業に周知し、みどりのトラスト会員への登録推進やかながわトラストみどり基金への募金、かながわのナショナル・トラスト運動への参加促進を図りました。
かながわ緑の大使がイベントでPR活動(新規事業)
若い世代から同世代へ向け、財団が実施するトラスト運動などを広く情報発信してもらうため、中高生2名が任命されました。
自然観察会や県民参加の森林づくり活動にて募金などを呼びかけました。
インターネットを活用した普及啓発(新規事業)
自然観察会事業では、人数や時短制限等を講じるなどの対策を行う一方、インターネットを活用した配信事業を実施しました。恒例の小網代の森でのアカテガニ放仔観察会もオンラインでライブ配信するほか、「みどりのトラスト講座」としてYouTube専用チャンネルを開設し、果樹剪定や野鳥観察など6講座を公開しました。
2 地域緑化活動事業
県内各地域の特色を生かした緑化やみどりの魅力を創出するため、活動団体への助成や研修会を行いました。また、かながわのみどりや森林におけるパワースポット、癒しスポットを新たに選定し、フォトラリーを開催しました。
かながわのみどりや森林におけるパワースポットや癒やしスポット
神奈川県内のまだ知られていない魅力あるみどりのパワースポット10ヶ所、癒しスポット26ヶ所を新たに選定しフォトラリーを開催しました。
みどりの実践団体
地域のみどりや身近な自然を守るために活動している自治会や市民団体を「みどりの実践団体」として登録し、交流会や研修、助成金等による支援を行っています。
また、県内8団体に樹木医など専門家を派遣し、研修会を開催しました。
3 緑地保全事業
かながわのナショナル・トラスト運動は英国で発展した運動をモデルとして、県が設置する基金と運動体となる財団が連携して、都市近郊で開発されやすい緑地を守り育てる運動です。基金による買い入れや寄贈は神奈川県が行い、土地所有者との保存契約による保全は財団が担う、県と財団が両輪の役割を果たす神奈川方式ともいえるナショナル・トラスト運動です。
保存契約緑地等の維持管理
葛葉緑地(秦野市)、久田緑地(大和市)、及び大崎緑地(逗子市)の自然環境の保全のため、樹木の管理、土留柵の設置及び看板整備等の適正な管理に努めました。
また、ナラ枯れ被害にあった樹木の処分等も実施しました。
小網代の森保全利活用対策協議会
地元小網代区、県市、有識者、活動団体、財団等で構成する協議会で小網代の森の保全対策、利活用の検討及び管理活動について協議しました。
トラスト緑地の保全支援
自主的に保全活動にあたる小網代の森、久田、桜ヶ丘、葛葉緑地4団体に対して、トラスト緑地保全支援事業として会費や寄付金を財源に活動費を助成しました。
今年度から葛葉緑地が新たに加わりました。
その他の取組
市町村の緑地等指定事業への助成
蟹田沢の保全
4 県民参加の森林づくり事業
森林とのふれあいを通じて森林の公益的機能や水源林としての大切さを実感できる機会を提供するため、森林づくりボランティア活動や学校が行う森林学習支援として森林インストラクターの派遣事業などを行いました。
ボランティア活動の推進
財団主催の森林ボランティア活動を企画運営するほか、小中高校生及び企業団体の森林体験活動への指導者派遣や用具の貸し出しを行いました。ボランティア参加者数は3,496人でした。
森林インストラクター活動
ボランティア活動の指導者的役割を担う神奈川県森林インストラクターを企業・学校等が行う活動へ派遣するほか、インストラクターのブラッシュアップ研修等を行いました。
その他の取り組み
森林づくり普及啓発、成長の森の造成、森の案内人事業等
5 緑の募金事業
緑の羽根募金として知られる、森林整備や緑化の推進のための募金活動です。街頭募金や各公共施設への募金箱設置、企業団体などの協力をお願いしました。
地域緑化の推進
学校緑化の支援や地域住民が自主的に行う植樹活動への助成、丹沢大山地域の保全支援等を行いました。
緑の少年団の活動支援
森林での体験学習活動、地域での社会奉仕活動、レクレーション活動等を行う「緑の少年団」の育成強化と活動支援を実施しました。
その他の取り組み
緑化運動・育樹運動コンクールの開催、ちくりん号の竹林整備等支援、(公社)国土緑化推進機構等との協力事業等