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処分される未利用木材の資源活用方法

ウワミズザクラの丸太からお椀に

伐採樹木と緑地維持のコスト

当財団で管理している都市近郊にある緑地では、樹木の伐採や枝切り(剪定)作業が年々増えています。

 

特に住宅や田畑と接する林縁部での作業が多く、これは樹木自体の高木化や繁茂も大きく影響しており、緑地の維持管理コストの拡大が課題となっています。

 

また、排出する丸太や枝木などの運搬や廃棄処分費用も大きくのしかかります。

 

林内に置かれた丸太
林内に置かれた丸太

未利用木材の活用

そこで処分される木材を活用できる方に提供する寄附事業を開始します。

緑地の維持管理上で産出した樹木の木片を、資源活用を目的とする企業や団体に「未利用木材」として提供し、製品化や企画事業を通して、その売上の一部を緑地保全のために寄附していただきます。

これを「トラストの原木(げんぼく)プロジェクト」としました。

産出材を緑地の原石(原木)としてとらえ、資源活用により寄附が生まれ、その資金が緑地保全の源とする取り組みであることを表しています。

活用を希望する企業や団体のお問合せをお待ちしております。

【試験期間】令和5年5月~令和6年3月

【活用資源例】広葉樹や針葉樹の丸太や枝木、竹など

ウワミズザクラの丸太からお椀に
ウワミズザクラの丸太からお椀に

 

活用できる木竹材

竹林は毎年の筍掘り(折り)と、秋冬の切り出しが行われることで、美しく整備された状態を保つことができます。

毎年の切り出しで産出される竹材を上手に活用していくことが重要です。タケの種類において、マダケは割って竹細工が可能ですが、モウソウダケの材質は厚く太いため扱いが難しく、どのように活用できるか課題といえます。

一方、広葉樹など伐採した直後の生木(グリーンウッド)を使用するグリーンウッドワークという手法があります。丸太から削り出し、皿やコップ、スプーン、箸などを制作できます。

モウソウダケ
整備された竹林のモウソウダケ材
グリーンウッドワーク
左:ウワミズザクラ、右:コブシ

最近問題となっている「ナラ枯れ」になる前に、ミズナラやコナラなどを更新させ、切株から新たな芽を出す萌芽(ほうが)更新を行い樹林地の若返りを図っています。伐採された丸太や、短く切りそろえたタンコロなどから様々な活用法があります。

ナラ枯れについて財団での取組事例

また、都市近郊にあって広葉樹と針葉樹が混ざった樹林地では、樹冠を抑えられ、伸長できずに低木のスギ、ヒノキなどの針葉樹が、風雨によって幹折れや倒木を引き起こすケースがあります。これを防ぐために事前に伐採しています。

コナラの丸太
たんころのコナラ
スギ・ヒノキなど
2~3m切りそろえたスギやヒノキの低木
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