桜ヶ丘(さくらがおか)緑地
横浜市保土ヶ谷区の住宅やオフィスに囲まれた1haほどの小さな緑地です。トラスト緑地保全支援事業により保全が進み、生き物が集う水辺の環境が再生されつつあります。
桜ヶ丘緑地について
横浜市保土ヶ谷にあり、帷子川に沿って続く崖線上に位置します。1998年に神奈川県へトラスト緑地として寄贈を受けました。桜ヶ丘緑地の斜面林は多様な樹種に構成されています。ミズキ、コナラ、ムクノキ、ケヤキといった落葉広葉樹やシラカシなどの常緑広葉樹が中心です。斜面中複には、いくつもの水源があり、各所から水が浸み出しており、その水の一部をビオトープとして池や田んぼに利用しています。
ビール工場からガラス工場、そしてビオ・トープへ
横浜ビジネスパークと住宅街に囲まれ、都会に囲まれひっそりと残された生きものたちのサンクチャリです。もともとはガラスの工場の跡地であり、その前身は明治時代、ビール工場の裏山で、横井戸を掘って水源とした跡が残っています。
そのため、緑地内にはレンガ造りの井戸や祠(ほこら)跡、木製の電柱など産業遺構が残され、落ち葉が積もりやツタがからんでいるなど緑地内を散策すると、忘れ去れた文明遺跡のイメージが沸いてきます。
緑地のすぐ横を上がる急坂は「ビール坂」と呼ばれており、その名を留めています。
その昔、水をひいてビールやガラスを作っていたようですが、現在ではその湧水によって生きものが集まる水辺や子どもたちが作る田んぼなどを潤しています。
桜ヶ丘緑地の活動
緑地に入るには、民有地を通行することになるための許可が必要になります。通行の許可をもらい、定期的な手入れ活動を「桜ケ丘・水辺のある森再生プロジェクト」が担っています。活動者には親子連れも多く、子供たちがにぎやかに虫を追いかけつつ、山や田んぼでの作業でも活躍しています。
桜ヶ丘緑地を支援する方法
かながわトラストみどり財団では、桜ヶ丘緑地の良好な自然環境を次の世代に引き継いでいくために様々な取り組みと会費や寄附などの協力をお願いしています。
みどりのトラスト会員(桜ヶ丘緑地のために)・寄附
みどりのトラスト会員から任意で加入でき、年間3千円から桜ケ丘緑地の保全への支援ができます。申込みの方は専用の会員登録申込用紙をお送りします。まずは事務局へご連絡ください。下記WEBサイト登録もできます。
このほか、桜ヶ丘緑地保全のための寄附も受付しています。
桜ヶ丘緑地でボランティア活動への参加
「桜ケ丘・水辺のある森再生プロジェクト」の自然再生活動や環境維持活動に参加できる方を募集しています。
定期的な活動は第1日曜日、第3土曜日に実施しています。詳しい内容については財団事務局へご連絡ください。
桜ヶ丘緑地の写真
2021年冬、田んぼに引き前に水を温める役割の池(水鉢)をかいぼりしながら生きものたちを探しました。