Skip to content
HOME > イベント > 春の仙石原トラスト緑地で自然観察会

春の仙石原トラスト緑地で自然観察会

HP0429

「春の仙石原トラスト緑地で自然観察会」の詳細

日時2023年4月29日(土・祝)
09:00~12:30
場所

集 合 箱根湿生花園入口 9:00

行 程 箱根湿生花園→トラスト緑地→箱根湿生花園

自然観察会

▼集 合箱根湿生花園入口 9:00
▼解 散箱根湿生花園 12:30
▼行 程箱根湿生花園→トラスト緑地→箱根湿生花園
▼講 師県立生命の星・地球博物館名誉館員 勝山輝男氏
環境省箱根パークボランティア 石原和美氏
▼定 員30人(抽選)
▼参加費会員 無料
一般2,000円
学生1,000円
※別途入園料が必要です。
※現地までの交通費は各自負担です。
▼雨天時原則として小雨天実施です。コース等の変更をする場合があります。当財団ツイッターでも、開催状況をお知らせしています。
財団公式ツイッター
▼持ち物等長靴、帽子、水筒、筆記用具、雨具
▼申込方法【申込受付】受付終了
①参加希望日と行事名
②代表者氏名・住所・電話番号
③会員の方は会員番号
④メール申し込みのかたはメールアドレス
⑤同伴者氏名・住所・電話番号・会員の方は会員番号
①~⑤ご記入のうえ、メール/FAX/はがき/イベントフォームにてお申し込みください。
〒220-0073
横浜市西区岡野2-12-20
(公財)かながわトラストみどり財団
みどり企画課
※FAX:045-412-2300
※メール:midori@ktm.or.jp
▼問合せ先(公財)かながわトラストみどり財団
※電話:045-412-2525
▼概 要サクラスミレが咲く季節に、普段は入ることのできないトラスト緑地で自然観察を行います。
※トラスト緑地立ち入りに関して、箱根湿生花園へのお問い合わせはご遠慮願います。

「自然観察会 春の仙石原トラスト緑地で自然観察会」活動報告書

「春の仙石原トラスト緑地はどうだろう?」

秋の仙石原には毎回、多数のご応募があり、反面、ご期待に沿えない結果を伴い、申し訳なく思っていましたが、「2回自然観察会を行うのであれば、秋に2回行うよりも、春に行うのはどうだろう?違った植物を楽しむことができるのではないか?」というご意見があり、今年度は春と秋と2回、仙石原トラスト緑地で自然観察を行うことになりました。

講師は神奈川県立生命の星・地球博物館名誉館員の勝山輝男先生と環境省箱根パークボランティアの石原和美さん。箱根の動植物をこよなく愛されているお二方から、次の仙石原の植物について説明をいただきました。ムラサキサギゴケ、クロウメモドキ、ナツグミ、ズミ、ウマノアシガタ(キンポウゲ)、ミツバツチグリ、ミヤコアザミ、ハバヤマボクチ、サクラスミレ、ワレモコウ、ナガエミクリ、ジロボウエンゴサク、カセンソウ、ハンゴンソウ、アケビ等。

中でも天然記念物の中にある「サンショウバラ」と「ハコネグミ」は日本固有種であり、富士山近郊の三県(神奈川・静岡・山梨)しか見ることができず、また、自生でこのように大きく育っているのは大変貴重だそうです。

また、湿原に多いハンノキがあるため、初夏には金緑色の「ミドリシジミ」がみられるとのことでした。

「野焼きとススキと希少植物」

秋と違い、春の観察会は3月に野焼きが行われているため、見晴らしがよく、足元の植物もはっきりわかります。ススキなどの障害がないため、自由に歩くことができるのですが、その分、貴重な植物を踏んでしまう恐れもありますが、参加者の皆さんはそのあたりをよくご存じで、足元に気を配りながら進んでいらっしゃいました。

野焼きを行うことで、木の枝や芽を焼き、森林化を防ぎます。しかし、ススキ等は地下茎に成長点を持つため、5月くらいから芽が出てきます。夏場に成長が著しいススキの草刈を行わなくては、ススキに生息場所を奪われ、希少植物が育ちません。また、刈ったススキをその場に放置しても分解されず、原型を留めたまま。これは、ススキがガラスと同じケイ素を持っているからですが、放置した部分には植物が生えません。木道もないため、すべて人力で行われる草刈。参加者からは「是非ボランティアでススキ刈りに参加したい。」や「一輪車も通せない中、ススキを刈るのはとても大変。普通の草と違って、イネ科の葉は肌が切れやすい」といった声が聞かれました。

令和2年に「神奈川県レッドデータブック2022植物編」が作成され、2006年版と比べると、絶滅危惧種の数は増えています(詳しくはコチラ

横たわるススキの残骸と炭の横から顔を出したサクラスミレを見ながら、この広いススキ草原にある希少植物を次の世代に残すために、何ができるだろうと考えさせられました。

勝山先生が説明をしている途中、「あ、キジだ!」とおっしゃったので、振り向くと、遠目にトコトコと緑地をよぎるキジの姿を発見。キジが生息するのは外敵から身を守ることができる林や草むらが繋がっている場所だとか。まさしく、トラスト運動の賜物ではないかと思う一コマでした。

参加者の方からも「野生のキジなんて初めて見た!キジは国鳥だから、縁起が良い!」や、「私は秋の観察会も参加したけれど、春の方が断然よかった!」等のお声をいただきました。

〈野焼きの効果について説明される勝山先生〉

〈サクラスミレ。スミレの中でも大きな花を咲かせます。〉

〈天然記念物横を歩く(今年春)〉

〈天然記念物横を歩く(昨年秋)〉

〈サンショウバラ(別名 ハコネバラ)。日本固有種で富士山近郊の3県でしか見られない。自生は大変珍しいとされています。〉

〈ハコネグミ。サンショウバラ同様、富士山近郊の3県でしか見られない。花期は4月下旬から5月。白い花が咲きます。〉

〈秋にはススキに隠れて見られなかった池〉

〈トラスト緑地のカサスゲ。春はカサスゲの花期。花の穂の先が雄花の穂で、それ以外は雌花の穂。勝山先生はスゲの専門家です。〉

Scroll To Top