＜活動報告＞2022年11月19日（土）枝打作業【県民参加の森林づくり】

人から人へ…思いがつながる森林作業

　今年度14回目の県民参加の森林づくり活動は小田原市久野で少花粉ヒノキ（10年生）の枝打作業を行いました。

■秋真っ盛りの小田原

　11月19日、集合場所の小田原駅西口の早雲像の周囲はすっかり秋模様。小田原駅からほど近い場所での活動で、集合時間は9時集合といつもよりゆっくりスタートな日…。参加者の皆様がくるまで紅葉を眺めていました。次々とくる参加者の方も頭上を見上げて、紅葉をバックにした早雲像を写真におさめていらっしゃいました。

　9時、マイクロバスに乗車して約15分活動地の近くに到着。車道より少し歩くと立派な針葉樹の林に囲まれます。こもれびの差し込む中でオリエンテーション。今回の活動場所をご紹介いただいた小田原森林組合様より、「今回活動する森は約10年前に山主さんがご自身で植樹し、山主さんとその娘さんが毎年毎年下刈り等の保育作業を積み重ね、大切育ててきた森林だ」とお話しいただきました。ただ淡々と作業するのではなく、森の背景や山主さんたちの思いを汲んで作業に望んでいただきたいと願っておりましたが、参加者の皆さんも、話を聞きながら大きくうなづいていて、伝わっていることがひしひしと感じられました。

■枝打作業の「技」が光る…！

　ヘルメット、保護メガネ、枝打鋸を身に着けて、いざ活動開始。班ごとにインストラクターが実演しながら、枝打の基本のやり方、枝の生え方や状況に沿った多様な切り方をミーティングして確認します。特に、日当たりのいい場所では、樹木の成長が著しく、枝が太く重くなっており、幹に沿って切れ込みを入れた際に枝の自重で幹の皮がむけてしまう為、2段階で切っていく方法をレクチャーしました。参加者はインストラクターのレクチャーを受け、実際に木1本1本の状況を見ながら、2段階切りにも取り組んでいただきました。作業の合間には、ヒノキの特徴や見分け方を伝授され、特にその匂いを参加者の方がくんくんと嗅いでいる班もありました。

　地面が平坦で明るい森林なので非常に作業がしやすく、1時間弱の作業で予定エリアがすべて終了しました。

■ヒノキのさわやかな香りを胸いっぱいに吸い込んで

　作業を終えた達成感、一気に明るくなった森の様子に皆さん気持ちが晴れやかなようでした。初めて参加した方からは「植樹イベントは体験できる機会が多いが、林業作業の一環である枝打作業が経験できるのは貴重な機会でした。何より、なかなか普段の生活で触れ合えない樹木に触れあえていい時間だった」と満足気で、こちらも嬉しくなりました。

　昼食はレジャーシートをそれぞれ広げて食べていらっしゃいましたが、中には午前中に枝打したヒノキをクッションにしている方もいらっしゃいました。座り心地はさておき、森林セラピーでも取り上げられるさわやかなヒノキの香り…作業しながら香りに癒やされる…そんな1日だったかもしれません。

　昼食後バスに乗車し、13時15分小田原駅西口で解散しました。

小田原駅西口早雲像前で受付

小田原市森林組合様より活動地を紹介

まっすぐ体をのばします

集まって、インストラクターがお手本を見せます

一斉に広がって作業開始です！

枝打鋸で枝を１本１本切っていきます

太い枝は幹を傷つけないように２回にわけて切ります

作業前

作業後

ヒノキ葉クッションの上で昼食