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【延期】秦野盆地湧水群を巡りながら葛葉緑地へ

7 秦野湧水

「【延期】秦野盆地湧水群を巡りながら葛葉緑地へ」の詳細

日時延期:2021年11月12日(金)
9:00~12:30
場所

集 合 小田急線秦野改札前 9:00

行 程 秦野駅改札前→弘法の清水→曽屋水道記念公園→曽屋神社→葛葉緑地くずはの家(一旦解散)→「宮上」~バス~秦野駅

自然観察会

※当日はマスクの着用と検温の報告をお願いします。なお、新型コロナウィルス感染症拡大防止対策により、急な中止・行程変更がありますことをご承知おきください。

▼集 合小田急線秦野駅改札前 9:00
▼解 散秦野駅 12:30
▼行 程秦野駅改札前→弘法の清水→曽屋水道記念公園→曽屋神社→葛葉緑地くずはの家(一旦解散)→「宮上」~バス~秦野駅
▼講 師はだのブランドアンバサダー立石純子氏/くずはの家
▼定 員15人(抽選)
▼参加費会員 無料
一般2,000円
学生1,000円
※現地までの交通費及び行程途中のバス代は各自負担です。
▼雨天時原則として小雨天実施です。コース等の変更をする場合があります。当財団ツイッターでも、開催状況をお知らせしています。
財団公式ツイッター
▼持ち物等歩きやすい靴、帽子、水筒、筆記用具、雨具
▼申込方法【申込受付】受付終了
①参加希望日と行事名
②代表者氏名・住所・電話番号
③会員の方は会員番号
④メール申し込みのかたはメールアドレス
⑤同伴者氏名・住所・電話番号・会員の方は会員番号
①~⑤ご記入のうえ、メール/FAX/はがき/イベントフォームにてお申し込みください。
〒220-0073
横浜市西区岡野2-12-20
(公財)かながわトラストみどり財団
みどり企画課
※FAX:045-412-2300
※メール:midori@ktm.or.jp
▼問合せ先(公財)かながわトラストみどり財団
※電話:045-412-2525
▼概 要秦野市出身の立石純子さんが名水百選の湧水群をご案内した後、くずはの家で自然観察会を行います。

「自然観察会 秦野盆地湧水群を巡りながら葛葉緑地へ」活動報告書

秋晴れの中、秦野市ブランドアンバサダーの立石純子さんが秦野市の湧水群を案内してくれました。オリエンテーションを行った秦野駅北口広場には「秦野名水」の石碑と共に地下30メートルから汲み上げられた地下水が湧き出ています。

最初に訪れたのは「弘法の清水」。限られた水を恵んでくれた優しい娘に感動した弘法大師が、杖で地面を突いたところ、水が湧き出た、という伝説があります。当初は臼を逆さにして井戸にしたことから「臼井戸」と呼ばれ、現在の地名にもなっているそうです。

秦野市は「神奈川の屋根」と呼ばれる丹沢山地が北に位置し、南には渋沢丘陵がある県内唯一の典型的な盆地であり、その地形が「天然の地下ダム」を形成しています。市の地下には約7億5千万トン(芦ノ湖の約4倍)もの地下水があるとされています。丹沢の山に降った雨が「弘法の清水」に湧き出るまで、7~8年かかるとか。そのため、不純物が取り除かれ、ミネラルが溶け込んだ水が豊富に湧き出ているそうです。「弘法の清水」は今も地域の方の生活水として利用されているそうです。

駅の近くには「かながわの橋100選」に選ばれた「まほろば大橋」があります。平成元年に昭和橋から架け替えられたそうですが、時計塔には秦野の四季を表したステンドグラスと、5人の子供の像があり、定時にはカリヨンの音が鳴り響くそうです。敷石には全国各地の銘石が使われており、神奈川県の「根府川石」、「本小松石」もありました。

いつもは水がないと言われる水無川ですが、今回は川のせせらぎを目で楽しみながら、河川敷を通り、商店街へ向かいます。「浪漫食堂」、「アンデス橋本」、建物が国の有形文化財に指定されている「五十嵐商店喫茶部」、「かまか」等を紹介してくれました。さすがブランドアンバサダー、郷土愛に満ち溢れ、立石さんの思い出話と一緒にお話してくれました。共通しておっしゃっていたのが、「秦野の名水を使用しているので、どれも美味しいです」とのこと。途中、休憩で立ち寄った「さかえちょう公園」では、秦野市環境産業部環境共生課の露木さんからボーリング調査のコア(連続した棒状の試料)を見せていただきました。

曽屋水道記念公園では秦野市名水までの歴史について教えていただきました。秦野水道の歴史は古く、始まりは明治23年、今から131年前に、全国的にも早い時期に完成した近代水道と言われているそうです。曽屋神社から湧き出る水は村に繁栄をもたらし、人口増加を招いた結果、汚水が媒介となり、コレラが流行しました。多くの人が亡くなったことにより、衛生管理が求められ、水道が建設されました。建設に至るまでには、大きな特徴が2つあり、一つは地域住民がお金を出し合ったこと、もう一つは鉄管ではなく、陶管を使ったということだそうです。昨年、11月に土木学会選奨土木遺産として「秦野・曽屋水道施設群」が認定されたそうですが、立石さんや露木さんからお話を伺うと水を大切に使うという気持ちや、秦野の名水を守るという気概が感じられました。

曽屋神社は水の神様をお祀りする神社とのこと。敷地内にある「井之明神水」や「妹背石」を拝見し、葛葉緑地へ向かいました。

くずはの家では高橋所長にお出迎えいただき、緑地内を案内していただきました。葛葉緑地には曽屋水道の水源があるということで、楽しみにしていましたが、今年7月3日、熱海土石流災害があった日とその後の8月の豪雨は水源から水を引く鉄管を流してしまい、今も倒木が数本横たわり、折れたコンクリートの残骸や、剥き出したままの鉄管を見ることになりました。導水管が破損し、水の供給を絶たれた「トンボのせせらぎ」は水路の跡が干上がり、このままではトンボもホタルも壊滅的ではないか、とのこと。SDGs持続可能な開発目標を目にする機会が多くなりましたが、目標の一つ、「13 気候変動に具体的な対策を」に向けて、私たちにできることを考えさせられる光景でした。

「葛葉川ふるさと峡谷」では地層の説明を受けました。大きな地層の露頭「吉沢(きさわ)ローム層」では、箱根噴火が最も集中した時期、約12万年前から10万年前の2万年ほどの間に噴火した軽石層を見ることができます。Kmp1~12まで指標がありますが、Kは「きさわ」のKとのこと。mはミドル、Pはパミス、軽石。数字は地層番号だそうです。岩倉礫層、葛葉台礫層の説明を受け、くずはの家に戻り、自然観察会を終了しました。

余談ですが、講師を務めてくださった高橋所長は今年8月11日に「日本七大珍種蜘蛛」の「ワクドツキジグモ」を、9月に「マメイタイセキグモ」を葛葉緑地で発見されたそうです。日本七大珍種蜘蛛の二つを発見した高橋所長はクモが苦手だそうです。

〈はだのブランドアンバサダー立石純子さんはシンガーソングライターとしても活躍されています。〉

〈さかえちょう公園でボーリング調査のコアを見せていただきました。〉

〈曽屋水道記念公園〉

〈曽屋神社〉

〈曽屋神社で記念撮影〉

〈葛葉川 豪雨の跡〉

〈手掘りの水路を見学。豊かな地下水が湧き出ています。〉

〈葛葉川ふるさと峡谷「吉沢層露頭」〉

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