Skip to content
HOME > イベント > 横浜市最高峰大丸山(おおまるやま)と横浜自然観察の森を歩く

横浜市最高峰大丸山(おおまるやま)と横浜自然観察の森を歩く

15 大丸山

「横浜市最高峰大丸山(おおまるやま)と横浜自然観察の森を歩く」の詳細

日時2021年12月03日(金)
9:00~12:30
場所

集 合 JR港南台駅改札前 9:00

行 程 港南台駅改札前→港南台消防出張所→いっしんどう広場→大丸山→横浜自然観察の森→自然観察センター→大船駅または金沢八景駅方面のバス停へ案内

自然観察会

※当日はマスクの着用と検温の報告をお願いします。なお、新型コロナウィルス感染症拡大防止対策により、急な中止・行程変更がありますことをご承知おきください。

▼集 合JR港南台駅改札前 9:00
▼解 散自然観察センター最寄りバス停 12:30
▼行 程港南台駅改札前→港南台消防出張所→いっしんどう広場→大丸山→横浜自然観察の森→自然観察センター→大船駅または金沢八景駅方面のバス停へ案内
▼講 師NPO法人全国森林インストラクター神奈川会
▼定 員15人(抽選)
▼参加費会員 無料
一般2,000円
学生1,000円
※現地までの交通費及び行程途中のバス代は各自負担です。
▼雨天時原則として小雨天実施です。コース等の変更をする場合があります。当財団ツイッターでも、開催状況をお知らせしています。
財団公式ツイッター
▼持ち物等歩きやすい靴、帽子、水筒、筆記用具、雨具
▼申込方法【申込受付】受付終了
①参加希望日と行事名
②代表者氏名・住所・電話番号
③会員の方は会員番号
④メール申し込みのかたはメールアドレス
⑤同伴者氏名・住所・電話番号・会員の方は会員番号
①~⑤ご記入のうえ、メール/FAX/はがき/イベントフォームにてお申し込みください。
〒220-0073
横浜市西区岡野2-12-20
(公財)かながわトラストみどり財団
みどり企画課
※FAX:045-412-2300
※メール:midori@ktm.or.jp
▼問合せ先(公財)かながわトラストみどり財団
※電話:045-412-2525
▼概 要横浜市最高峰大丸山から横浜自然観察の森を巡ります。大丸山山頂からは遥か房総半島、尾根道からは丹沢・富士山・箱根の大パノラマを望めます。

「自然観察会 横浜市最高峰大丸山と横浜自然観察の森を歩く」活動報告書

晴れ渡る朝の陽ざしを浴びながら、全国森林インストラクターのお二人を講師に迎え、横浜市最高峰の大丸山を目指します。

港南台駅から進むと様々な街路樹を目にしました。モミジバスズカケ、通称プラタナスも見られました。最近はプラタナスの大きな葉が秋に落葉して清掃するのに困るため減ってきて、同じ落葉樹でも小ぶりのアメリカ原産のハナミズキが増えてきているそうです。花がきれいだからなのでしょうか。同じくアメリカ原産のユリノキやモミジバフウの街路樹の定番の木も観察できました。黄色く色づいたイチョウも見られました。イチョウが街路樹に用いられた理由の一つは、イチョウが水分を多く含んだ燃えにくい木だから、とのこと。銀杏の匂いを好まない方も多いそうですが、最近では実をつけない雄株が街路樹として植えられているそうです。防火の役割を担う樹木が道沿いにあるのは、災害時を思うと、とても心強く感じました。

港南台消防出張所から瀬上市民の森を進み、いっしんどう広場を目指します。里山にある瀬上池を眼下に眺めながら、「今年は紅葉が今一つでしたね」と参加者さんと話しながら歩いていきました。

紅葉とは、秋になり、気温が低下し乾燥してくると落葉樹の光合成率が下がり、葉の老化現象が始まります。このまま光合成をするよりも、翌春の新芽の養分として栄養分を樹体に回した方が効率的と落葉の準備を始めます。植物が生きていく戦略です。その際、紫外線等の有害太陽光を防ぐ葉緑素も栄養分として分解されるため、栄養分回収を阻害する活性酸素が発生します。落葉樹は赤い色素のアントシアニンを合成し、サングラスのように、紫外線等を防ぎ、活性酸素を抑えます。これが紅葉です。黄葉は、もともとアントシアニン合成遺伝子が無いか、発現が抑えられているため、アントシアニンが合成されず、元々あった黄色い色素のカロテノイドが目立つために黄色く見えるのですが、役割は同じくサングラス効果です。栄養分の回収がほぼ終わる頃、葉柄の付け根に離層が形成され、役割を終えた葉が落葉します。

秋でも気温が低下しない場合、植物は判断に迷うのでしょうか?今年の10月半ばまで、季節外れの暑さが続いていたことを思い出しました。

道中、すがすがしい青空に雪を冠した富士山や丹沢、箱根山等を見ることができました。また、インストラクターからツバキとサザンカの見分け方(花・時期・形・鋸歯等)やタケの種類や、タケとササの違い(成長後の皮・葉・枝の出方)等を教わりました。小咄として、昔は大きいからタケ、小さいからササと区別していたため、「オカメザサ(分類タケ)」や「メダケ(分類ササ)」など名前と分類が異なる場合があるそうです。

時々、ミミズが這ったような跡がある木を見かけました。これは、タイワンリス(クリハラリス)の樹皮剥ぎとのこと。外来生物として捕獲の対象になっているタイワンリスは、もともと台湾の固有種。日本に持ち込まれなければ、このような樹皮剥ぎや、捕獲処分等は行われなかったと思いました。

雌雄異株であるアオキや、一里塚に利用されたエノキの話を伺いながら、大丸山を目指し、階段を上ります。アオキはイギリス人グレツアーが1783年に母国へ持ち帰ったものの、雌株だけしか持帰らなかったので結実せず、1862年にフォーチュンが雄株を持帰り、80年ぶりにイギリスで結実したとのこと。アオキの緑と赤い実は、クリスマスカラーとしてヨーロッパで広く好まれたそうです。

大丸山は、三浦丘陵の北部に位置し、「金沢市民の森」の中にある横浜市最高峰(156m)の山です。山頂からは、東京湾の向こうに房総半島をみることができました。

休憩の後、横浜自然観察の森へと向かいます。道端では幾種類ものシダを見つけました。インストラクターから「シダは古くから地球上にある植物。地球の誕生が46億年前とすると、シダは4億年前、人類の祖先が700万年前に誕生したわけですから、シダは大先輩なんですよ。古来、日本人は神社やお正月飾りに『裏白』を使いますね。」と言われ、参加者から「これからはもっと(シダ)先輩を敬います」との声が。

今回の自然観察会では、人間は植物や生物から多くの事を学び、それを生活に生かしていること等も学び、また、人間が地球温暖化や外来生物問題などを引き起こしている現状を考えさせられました。

<ヒヨドリが好んで食べるネズミモチの実。街路樹に使われる常緑樹。>

<後世に残したい里山の風景>

<ツバキは日本が原産>

<関東の富士見100景に選定されている場所からの風景>

<クリハラリス(タイワンリス)による樹皮剥ぎ跡〉

<武蔵と相模の国の国境を説明>

<大丸山山頂から見える房総半島>

<地衣類について説明。「ウメノキゴケ」という地衣類は大気の綺麗なところでしか生息できないそうです。>

Scroll To Top