小網代の森とは
森を流れる「浦の川」の源流は引橋入口付近。この川に沿って木道を歩き、湿原を通り「やなぎテラス」に出るころには潮の香りを感じてきます。
上流から河口の干潟まで約1.3km。アカテガニなど約2,000種の生き物が生息する次の世代に引き継いでいくべき貴重な森です。
小網代(こあじろ)の森「ホタル観察」のための夜間開放について
開放日時
2024年5月24日(金曜日)、5月25日(土曜日)、5月31日(金曜日)、6月1日(土曜日)
全日、18時から21時まで(21時に閉場しますので、20時までにご入場ください)
詳しくは神奈川県のHPをご覧ください。
神奈川県HP:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/d2t/kankyo/koajirohotaru.html
小網代(こあじろ)の森の概要 Koajiro Forest
小網代の森は神奈川県三浦市内の相模湾側に面した約70haの緑地です。森の中央を流れる浦の川(うらのかわ)の源流から、森林、湿地、干潟及び海まで人工物で遮られず連続して残されている貴重な集水域で、関東地方で唯一の自然環境と言われ、次の世代に引き継いでいくべき貴重な森です。
小網代の森の良好な自然環境が保たれ、バランスのとれた適正な利活用が行われるよう、民間、行政、団体による「小網代の森保全利活用対策協議会」を設置するほか、神奈川県、三浦市、NPO法人小網代野外活動調整会議、かながわトラストみどり財団による4者連携によって保全活動が行われています。
小網代の森の歴史
経済成長に伴う都市化の波により、昭和35年から平成20年までの間に神奈川県域の6分の1以上の緑が失われました。小網代の森も昭和45年に市街化区域に指定され、ゴルフ場などの開発計画が持ち上がりました。しかし、貴重な自然環境が再認識され、平成7年に「かながわトラストみどり基金」による緑地の買入れを進め、平成17年に国が近郊緑地保全区域に指定し、保全の歩みが始まりました。さらにボランティアによる自然再生活動や神奈川県、京浜急行電鉄の園路整備が進み、平成26年に一般開放されました。
小網代の森の良好な自然環境が保たれ、バランスのとれた適正な利活用が行われるよう、民間、行政、団体による連携のもと、小網代の森保全利活用対策協議会を設置し、緑地の保全・維持管理を行うとともに、環境学習やエコツーリズムなど利用の推進に取り組んでいます。
【構成団体】
神奈川県、三浦市、京浜急行電鉄㈱、㈱リビエラリゾート、みうら漁業協同組合、NPO法人小網代野外活動調整会議、学校法人東京環境工科専門学校、三浦市小網代区、(公財)かながわトラストみどり財団
小網代の森のいきもの
森川海にくらし 流域を知る「アカテガニ」
「アカテガニ(ベンケイガニ科)Chiromantes haematocheir」
小網代の森といえば″アカテガニ″。森の各所に小さな丸穴の棲みかを見つけます。カニの多くは海辺や川辺にいますが、アカテガニは珍しく森の中で生活します。そして、夏の大潮の晩。母ガニはいっせいに海岸に押し寄せ、お腹に抱えた幼生(ゾエア)を海に放ちます。これを産卵ではなく、放仔(ほうし)といいます。幼生は1ヶ月ほど海で育ち、子ガニとなって陸に上がって生活を始めます。アカテガニは小網代の森のように森と海が一体となった自然環境が必要なのです。
※小網代の森は夜間利用できませんが、アカテガニ放仔の時期に合わせて財団でイベントを行っています。詳細は各種イベント・情報ページでご確認下さい。
小網代干潟の人気者 「チゴガニ」
「チゴガニ(コメツキガニ科)Ilyoplax pusilla」
小網代の森の干潟で人気もの。春から秋にかけて、1㎝程度の小さいカニながら干潟一面に無数に生息し、ハサミを上下に振る“集団ダンス”は見ごたえあります。ダンスをするカニは他にもいますが、チゴガニは警戒心が低く、巣穴の前でしゃがんで待っていると顔を出してくれます。真っ白なハサミにトルコ石のような水色の顔でダンスを繰り広げるのはオスで、なわばりを主張し、メスへの求愛の意味があるそうです。
小網代の森緑地を支援する方法
かながわトラストみどり財団では、小網代の森緑地の良好な自然環境を次の世代に引き継いでいくために様々な取り組みと会費や寄付などの協力をお願いしています。
みどりのトラスト会員(小網代の森緑地のために)・寄附
みどりのトラスト会員から任意で加入でき、年間3千円から小網代の森緑地の保全への支援ができます。申込みの方は専用の会員登録申込用紙をお送りします。まずは事務局へご連絡ください。下記WEBサイト登録もできます。
このほか、小網代の森緑地保全のための寄附も受付しています。