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理事長挨拶

かながわトラストみどり財団

ご挨拶

公益財団法人かながわトラストみどり財団 理事長 引地 孝一

公益財団法人かながわトラストみどり財団 理事長

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私どものホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。

当財団は1985年に、県民の皆さまとの協働によりナショナル・トラスト運動と県土緑化運動を実施して、自然環境、歴史的環境の保全を目的として設立され、2025年に40周年を迎えます。神奈川県の設置する「かながわトラストみどり基金」による緑地の買い入れや寄贈と財団での土地所有者との協働による保全など、県と財団が車の両輪のような役割を果たす神奈川方式とも言える活動に特色があります。

 

神奈川県は自然環境に恵まれ、豊かな海や砂浜、そして丹沢に代表される、山のみどりと自然豊かな環境を持つ県です。これらの自然環境が守られてきたのは先人の知恵と県民の皆さんの協力、多くのボランティアさんの支えがあってのことです。

例を挙げれば、自然海岸を守るため「相模湾等における公有水面埋め立ての抑制」(1971年)」により190キロに及ぶ相模湾のうち7割の海岸線が保全されています。また、ゴルフ場の開発による緑の減少を防ぐため「ゴルフ場の規制」(1973年)」が決められ、森林の保全が図られています。さらに、三浦半島に目を転じて見れば、小網代の森は神奈川県、三浦市、NPO法人小網代野外調整会議と、当財団による協力により保全・管理活用が図られています。

ナショナル・トラスト運動はもともとイギリスが発祥の地で、1895年に3人の市民による話し合いから始まりました。この運動は「都市化や開発の波からすぐれた自然や歴史的環境を守るために、広く国民に寄金を呼びかけてそれらを買い取り、あるいは寄贈を受けて保護し、維持、公開する活動」として、ナショナルは「国家の」という意味ではなく、「国民の」という意味で、トラストは「信頼」ということを表しています。

日本でのナショナル・トラストの活動は、1964年に鎌倉鶴岡八幡宮の裏山の御谷(おやつ)で宅地開発が行われようとしたことを、鎌倉市民が防いだのがスタートです。

 

こうした背景の中で、当財団は現在会員が9,473人(2024年3月)、トラスト緑地として緑地保全契約が5緑地26ha、買入が10緑地31ha、寄贈等17緑地34haを保全しています。また、トラスト運動の両輪の一方を担う、県のトラストみどり基金も67億8千万円(2023年度末)、これまでの緑地買い上げの取崩額が、60億4千万円です。

これまでの先人の努力を生かす工夫をして、ナショナル・トラスト運動を息の長い活動として推進していくことが大切です。今ある神奈川の自然は、私たちだけのものではありません。次の世代の人々に、さらに、その次の世代の人々に引き継いでいかなければなりません。そうした責務が私たちにはあります。自然を愛する県民の皆さま一人一人の思いを、共に神奈川のみどりや歴史的環境の保全に生かせるよう、お力をお貸しいただければと思います。

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